老人とわんこ

認知症の親父と犬との日々

認知症の父親と二人の生活になってしまいました

2週間前、愛するわんこが息を引き取り、家の中は父親と二人きりになりました。

生活に張り合いと潤いが無くなって、わんこの存在が大きかった事を思い知ります。

認知症父親は、自分から話しかけることが少なくなっており、犬が居なくなった事についても何も言いません。けれど毎日、庭に居て寛いでいる犬を眺めていたので、何かしら感じていると思います。

私にとっては、ことさらにいろいろ訊ねられない事はありがたいことで、自分の感情のままに悲しんだり、楽しい時を思い出したりする事が出来ます。

先週末、今は離れて暮らしている娘が来て、娘も10年近くわんこと一緒に暮らしていたので、その死を思い切り悲しむことができました。

同じ家に住んで暮らしている家族は、同じ世界を生きているように思いがちですが、父親認知症ではなくても、それぞれの認識する事実は同じではないのだと気付かされることが多くあります。

忙しくしていると、つい自分の正しさや感覚を他の人に押し付けそうになるので、自分の感情は大切にしながら、考えはしっかりと持ち、周囲の人との関係を築いていきたいと思っています。

呼吸困難の苦しみに、さようなら。

17日、夕方からはウトウトした後、苦しくて歩き回りたそうな様子でしたが、立ち上がりかけて立ち上がれない状態でした。

ほんの少しゼロゼロという音が聞こえており、呼吸回数はずっと120回/分を超えています。酸素マスクを出来るだけ近くに持っていき、そっと身体に触れていました。

短時間でも眠ってくれないかと思っていた時、呼吸が不規則になって、それでも1時間くらい頑張って呼吸して、「キャイン」と小さな声で鳴いたあとは、多分意識が無くなったように思います。呼吸はゆっくりになり、息を引き取りました。

ようやく、息苦しさから解放されて楽になれたように思います。

一緒に散歩した場所を歩き、大泣きしようと思ったのですが、歩いているとすぐ側に居るのを感じて、悲しいけれど安らいだ気持ちになります。

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犬の呼吸困難は、いよいよ強くなって。

梅雨入りしたのに雨が降らず、ターミナル期の犬にとっては助かってます。

うちの犬はずっと外で排泄していたので、朝と夕方は雑草だらけの庭に出しており、雨だとちょっとつらい。朦朧とした状態の時は部屋の中で排尿してしまう事もありますが。

一昨日の夜は徹夜で歩き回っていましたが、さすがに昨夜は切れぎれに寝ておりました。寝てたというより、身体がいう事をきかない感じで、突然眼を開けて立ち上がり、出口を探すように速足で部屋の中をグルグルし、そのうち後ろ脚から崩れるようにへたり込んでしまいます。それからしばらくウトウトし‥

今朝以降もそれを繰り返していますが、眼が見えないのに歩き回るため、大切な鼻先はあちこちでぶつけてばかりです。クッションや毛布で可能な限りガードしましたが。

そして昨日くらいから、水やミルクを飲むのが大変になってきています。常に顎を挙げた状態でないと、息が苦しいようで、器を持ち上げて飲ませたり、スポイドで少しづつ入れたり。こんな時、給水器に慣れていたらよかったのに、と思いました。

ようやく、身体を横たえて寝ています。今のうちに父親の歯磨きを終わらせねば。

呼吸困難の犬、症状と過ごし方について

5月の終わり、呼吸が苦しそうな犬との過ごし方を迷っていましたが、今は考えたり、迷ったり出来る状態ではなくなりました。

歩き回っている時は呼吸回数120〜150回/分で、寝ている時間が短く、1〜2時間もすると歩き回り、壁にぶつかっても10秒とジッとしていないため、濃縮酸素も殆ど吸入出来ません。

昨日は夕方からウロついていました。そのうち疲れて横になるだろうと思っていたら、朝の8時まで、少しの休憩もせずに歩き回りました。2日前から少しのミルクと水だけしか摂っていないのに、何がここまで動かしているのか、本当に不思議です。

人なら考えられないことで、主治医に電話で相談しても、見守るしかないと。個体差があり、症状と経過は他の犬とも比較出来ないし、後は睡眠薬を飲ませるのか、ということらしいです。

今日も日中、合計2時間くらいウトウトしましたが、歩き回っています。

つかの間の

f:id:roujinwanko:20170616143742j:plain安らぎの時間。

乳ガンと肺ガンターミナル期、うちの犬の症状と対応

どの様な病気でも、進行の度合いや元々の疾患、環境によって経過は一様では無いのですが、癌末期といっても、毎日過ごしていて状態が悪くなる一方とは限りません。

この2日間勤務だったので、職場に連れて行きましたが、そこでは歩き回る事はなく、殆ど寝ていました。うちに帰ってから、息が荒くなったりしています。

食べなくなったと思い、気落ちしていると、好きな物(と人間が思っている)以外の物や、時間によって食べたりしています。

私にとっては、低酸素による痙攣が恐ろしいので、痙攣が起きた翌日は、歩き回っている時も、少し立ち止まったら酸素マスクを口元に持っていって吸入させています。クーラーつけた部屋に酸素濃縮器を置き、眼が見えないので、ゴツゴツぶつかりながら歩き回るのを、1〜2時間マスクを持って付いて回ります。そうしていると、今のところ痙攣までは起きていません。

酸素の効果がどの程度なのか解りませんが、私に出来ることはそれくらいしか思い付きません。そして腫瘍がもっと大きくなり、肺の殆どを占めてしまったら、いくら酸素を送っても取り込んでくれないことになります。

日毎に寝ている時間は短くなっており、時々フラつきながら、困った様な顏で歩き回っていることが多くなりました。今日は3〜4時間ウロウロしています。

私もつらいけれど、傍に居れるだけでもありがたいと思います。

乳ガン、肺ガンターミナル期、うちの犬の症状

認知症の介護について書こうと思っていたのに、大切な相棒の方の病が進行してしまいました。私は看護師という職業柄、多くの人の終末期を見て来ましたが、言葉でのコミニュケーションが出来ない、犬については全く戸惑う事が多過ぎます。だからこそ、先入観に捉われずによく観て考え、プロ(動物病院の先生)に相談し、お世話していくことが大切と思います。

5月中旬、急に呼吸状態が悪化しましたが、抗生剤を飲み、一旦は近所の散歩も可能なくらい改善。咳など肺炎の症状は無いのですが、徐々に呼吸困難は強くなってきているようです。

最近は朝と、夕方から夜にかけて呼吸が荒く速くなり、その時必ず出口を探すように、歩き回ります。余計に酸素を消費するので、ジッとしておいて欲しいのですが、止められません。部屋の隅や壁にぶつかり、しばらく困った様な表情で途方に暮れて違う方向へ歩き出す。時々フラつきながら1時間から2時間、呼吸回数は1分間100回を超える速さの時もあります。朝より夕方の方が症状も表情も険しく、私は酷くぶつからない様に見守っておりました。その様子は庭でも部屋の中でも同様です。

3日前の夕方、この日は仕事で一緒に連れて行き、うちに帰ってからウロウロし始め、1時間程後に漸く落ち着いたと思った時、また低酸素による痙攣(と思う)が起きました。肺炎が落ち着いてからなかった事なので、油断しておりました。脚が少し突っ張ったと思ったら、眼を見開き、身体が仰け反り、開けた口からは紫暗色の舌が伸びきり、涎を流して、とっさに抱き抱えて酸素マスクを当てるのですが、腕から逃れようとし、大声で鳴いたのです。今迄聞いたことが無い、酷く殴られたかの様な叫びでした。その後腕の中でしばらく、眼を見開いたまま全身でハッハッハッハッと速い呼吸を繰り返します。5分か10分かそうしてから、ようやく我に帰った様な表情が見られました。それでもすぐに呼吸が楽になることは無さそうで、1時間位は荒い呼吸をして、ウツラウツラ寝始めたのでした。

痙攣が無くても呼吸回数は多くて、眠っている時以外はキツそうです。私も見ているとつらい気持ちにもなりますが、ただ一生懸命息をしている、犬の傍に居たいと思います。

犬の病状は少しづつ悪化して…

咳や喘鳴は殆ど無くて、毎日なんとか食べている抗生剤のおかげと思います。2日前までは調子が良く、少しだけ散歩してみたり、食べる物も久しぶりに手羽先と野菜の煮込みを半分くらい口にしました。

昨日から、呼吸困難が強くなった様で、困った様な表情で力無くウロウロ歩き回っている時間が長くなっています。苦しい場所からの出口を探すように歩き、その後グッタリと寝るのですが、今迄、真横に寝ていたのが、何回も起き上がったり、伏せに近い格好のままウツラウツラしています。

今日はその体勢で寝言を言って、シッポを振っていたので、夢を見てるのでしょう。今後どの様な症状が表れ、どれ程苦しい思いをするのか判らないですが、酸素マスクを持って回り、傍に居て見守るしかないと思います。

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