老人とわんこ

認知症の親父と犬との日々

誤嚥性肺炎後、認知症の父親の歯磨きに苦労します。

ヒゲ剃りや歯磨きといった、生活の習慣も毎日毎回、促して側で見届けないとやりません。

5月に一旦体調崩してからは、洗面所まで移動に相当な時間を要するため、テーブルに歯ブラシとうがいコップを持って行く、というサービスをしていますが、それでもスムーズに事が運ばない方が多くなりました。

以前から、食事中のムセが多くて、歯磨きだけは譲れないと思い、頑張ってしていました。歯医者さんに行くと何の抵抗も無く口を開けるのに、歯磨きを促してもいつまでもやろうとしない時に私がやろうとすると、途端に怒りだします。

先日、いつもの様に歯磨きセットを持って行った時、まだ食事中だったので、歯磨きセットを横に置き、「終わったら歯磨きしてね」と伝えました。

しばらく後、当然歯磨きセットは全く手を付けておらず、「歯磨きしないと」と声をかけると、「もう、済んだ。」と‥

この現場の状況で、なんとしらじらしい嘘を、とムッとしながらも「済んでない」と事実を告げて歯ブラシを握らせると、渋々歯磨きを始めました。

その時は嘘ついて、と思って腹が立ちましたが、本人は嘘を言ったのでは無く、本当に終わったと思ったか、あるいは終わったと言えばその場が丸く収まると思ったか、ではないかと推測しました。

腹立たしい感情でイッパイになって対すると、相手にもその気持ちが伝染するので、そんな時は敢えて仕事の様に淡々と振る舞う方がいい、と2年の付き合いで学びました。

解っていながら、そう出来ない事の方が多いですけど。