老人とわんこ

認知症の親父と犬との日々

認知症の父親の症状変化が分かりにくい件。

連休中の発熱に始まり、アッと言う間に立てなくなり、食べる、飲み込むことが出来なくなり、褥瘡まで出来て、慌ただしくその日その日の対応に追われました。

飲み込み易そうでカロリーが摂れそうなものを買い集め、褥瘡予防マットと車椅子、スロープのレンタル手配して、介護認定の区分変更を依頼して…。

このまま、寝たきり老人まっしぐらか、と何度も考えましたが、熱が下がって4〜5日後には元のように歩き始めて、1週間後には刻み食程度を食べる事が出来る様になりました。

熱があって確実にキツそうな時も、ヒョコヒョコと歩き始めた時も、Yes、Noの2択質問さえ答えないので、どんな状態なのか本当に解り難いです。元々表情も乏しくなっており、こちらがかける声への反応や身体の動きなどから、想像するしかない。

今回は時間がかかったけれども、何とかある程度回復する事が出来ました。同居してからの1年半を思い返すと、最初の1年程は風邪を引いても薬を飲めば直ぐに治っていたのです。ここ半年位、肺炎は起こしませんが、月に1度の割で熱を出し、その都度治っても意志の疎通が難しくなり、自分で出来る事が減っていってます。

80出来ていた事が、70、60、となり、今回は一旦10になってから、40になった感じです。階段を下りる様に今後も認知症は進行していくのでしょう。

しかし、明らかな認知の症状が現れてから、8年程経過していますし(その間抗認知症薬は全く飲まず)、緩やかな経過だと思います。

それにしても、今回の様な状況の時に多くの介護者は、私以上に大変な思いをされている事と思います。私は10年程介護や在宅看護の現場で働いているので、歩ける人が急に歩けなくなった時、電動ベットを駆使、リハビリパンツを紙オムツに変え、嚥下状態に合った物を食べさせ、何とかデイサービスに送り出し、という事が出来ましたが、経験が無い人、ましてや高齢の方とかだと、一晩で参ってしまうでしょう。

頼みは、家族、ケアマネージャーや介護のスタッフ、主治医の先生でしょうが、休日なども対応してくれる先生は少なく、往診が頼めなければどうにかして連れて行かねばなりません。他の家族は近所に居ても助けて欲しい時に動けるとは限らず、介護事業者職員の役割は重要で、改めて己れの仕事にも活かさねば、と考えます。